4歳の息子くんは、グレーゾーンと呼ばれる状態にあります。
一方の病院では発達障害・自閉症スペクトラムを患っていると診断され、セカンドオピニオンを受けた病院では発達の遅れなどはないと診断されました。
この2つの診断を受けて
いつもの状態も考慮したうえでグレーゾーンに変わりはないのだと感じて、今年から療育に通っているところです。
グレーゾーンの子どもの子育てに必要なものって何だろう?
息子くんと4年半一緒に過ごしてきたなかで、グレーゾーンの子どもの子育てに最も必要だと感じたもの。
それは、周囲の大人の理解です。
周囲というのは、もちろん私の両親や友人などもそうなんですが
毎日の生活のなかで一番距離が近い、ご近所さん・いつも行くお店の店員さん達、を意味しています。
近くの人達に息子くんの発達の遅れを理解されていることが、この4年半の育児のなかで何よりも心強く有難いと感じることでした。
息子くんは、かんしゃくを起こすと叫ぶタイプです。
感情がコントロールできないとき、泣くのではなく叫んでしまうんです。
だから、普段から交流のある周囲の人達が理解して声をかけてくれること、が何よりも力強く子育てを支えてくれていると思っていました。
公共機関には、めったに乗れません。
本当は電車が大好きだから、沢山沢山乗せに行ってあげたいんですが、かんしゃくが始まるとどうにもならない状態・・と言うのか。再び、電車に乗って家に戻ることもしばらくできない。
だから、家族で出かけるときには車での移動しかほとんどしたことはありません。
だけど、かんしゃくも4歳半になってようやく少し落ち着いてきたので、近々電車で日帰りで行けるところまで行ってみたいねと
色々、計画中です(*´꒳`*)
清潔行為はやっぱり嫌いなので、今でも3回に1回くらいはお風呂の中で叫びます。
「やめてーーー!やめてよーー!!!!」と身体を洗うと叫んでしまって。
悪いことをしていないけど、息子くんが叫んでいると悪いことをしているような気がして、罪悪感に苛まれることもたくさんありました。
お風呂場は声も反響するので、周囲には叫ぶ声がしょっちゅう聞こえていると思います。
かなり高く大きな声なので、児童相談所へ通報されてもおかしくないレベルだと時々心配になってしまうんですが
でも、心から助かっているのが、ご近所さん達が息子くんを理解してくれていることで。
「また大声出してたでしょ~」と息子くんに笑って声をかけてくれるお隣さんの存在が、どれだけ有難く心強いか。(ときどき、子ども達を連れて一緒に大きな公園へお出かけしたりしています)
発達がのんびりなことも、叫びやすいことも、関わりあいのなかで理解してくれています。
よく行くコンビニの店員さん(おそらく60歳くらいの女性)は、息子くんがレジに並べない・よく叫んで転げまわっていた時期に、いつも「坊っちゃんは〜!」って言いながら笑いかけてくれた。
もちろん、今も。
娘ちゃんをエルゴ抱っこしていて、息子くんがグズグズになっていてどうにもならないときには、息子くんに必ず話しかけてくれることも。
その笑顔にどれだけ、気持ちが救われているか。
何の用事もなくても「コンビニのおばちゃんに会いに行こうか」と顔を見に行く日もあったくらいです。
最寄のスーパーには息子くんが大好きな店員さんがいます(おそらく50歳くらい?)本当に優しい笑顔の方で、息子くんはその方の顔を見ると必ず毎回照れています。
息子くん:(おやつを差し出して)「お願いします!」
店員さん:(テープを貼ってくれて)「どうぞ」
息子くん:「ありがとう!」
店員さん:「ありがとうが言えるねぇ。偉いんだねぇ」
息子くん:(ドヤ顔ーーーー!!)
一体、何十回・何百回、同じやり取りを付き合ってくださって、笑いかけてもらっているか。
そして、思うのは息子くんはたくさんのご迷惑をお店にかけながら、本当に長い時間をかけてお店でのルールや店員さんとどうやり取りをすれば良いのか、を学ばせてもらっていたなということです。
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これからのお店に願うこと
だから、どうか、コンビニやスーパーのレジの全面自動化だけはやめてもらいたいと私は思っています。
さまざまなことが自動化されると、レジ打ちの仕事はなくなると言われています。
もしレジ打ちの仕事が自動化されてしまったら、子ども達は店員さん達と触れ合う機会もなくなってしまうということになるんだろうと思うと
それは、少し違う気がしていて。
機械に任せて良いことじゃないんじゃないかって。
とても小さな何気ない店員さんとのやり取りに、どれだけ救われるママや子どもがいるのか。
レジ前で並んでいるときに息子くんが散々転げ回って泣いて、自分たちの番になったときに
「待ちくたびれちゃうよね」って息子くんに笑いかけてくれた店員さんの笑顔に、どれだけ気持ちが救われたか。
接客業こそ、最も人間らしい仕事だと思うんです。レジ打ちは、とても素晴らしい仕事だと子育てをする中で改めて感じています。
(私も高校生の頃、スーパーのレジ打ちのバイトをしていました。クリスマスの時、特別に支給されたケーキをバイト皆んなで食べたこととか・・・楽しかったな~)
今、息子くんは
スーパーで「ママ、手をつなごう」って言ってくれて、手を繋いでゆっくりと歩けるようになりました。
当たり前なのかも分からないけど
その言葉に、差し出してくれる小さなぬくい手に、いつも感動しています。
手を繋いで一緒に歩くまでに、4年と半年かかりました。
もしかしたら手を繋いで歩けないままなんじゃないだろうかと、寂しく辛く感じたときもありました。
そう言って手を繋いでくれるのは、あと半年か1年なのか分からないけど・・・1回1回のぬくもりを噛みしめておきたいなって思っています。
1歳半~3歳の、私の手を思い切り振り払って、とにかく突っ走ることしかできなかった時期。
カートに乗せると叫んで嫌がってしまうので、スーパーやドラッグストアの日々の買い出しが苦痛になっていました。
なぜ、小さな子どもをカートに乗せないんだ?なぜ、小さな子どもと手を繋がないんだ?という視線を感じたことも。
違う。
金切り声を上げるから、とてもカートに乗せることができない。
手が繋ぐことが、どうしてもできない子どもだって、いるんだ。
スーパーやドラッグストアで猛突進する息子くんが人やモノにぶつからないように、バスケットボールのガードの要領でなんとかかんとかガードしながら、手に触れる範囲のものだけなんとかカゴに放り込んで
レジ前で盛大に転げまわって泣いていたことも。
ようやく、懐かしいなって思える時期になったんだなって思う最近です。
子どもの意志の強さ
叫ぶこと
の理由を考えたときに、息子くんの意志の強さの表れなんだなと4年半接しているなかで感じていることです。
かなり小さな時期(おそらく1歳を過ぎたあたり)から意志が強く、
やりたいこと・やりたくないこと
ほしいもの・ほしくないもの
が明確になっていたんだなと感じています。
意志の成長が一番早くて
言葉や身体や、他のいろんな部分の成長がそこからかなり遅れていた。
だから、表せなくて苦しい気持ちを叫んでいたのかな、と。
ふさぎがちになる子育て
たぶん、私は今の有り難い環境の中でなければ、子育てができなかったろうなと感じています。
息子くんが1〜3歳くらいのよく叫んでいた期間は、かなり苦しく感じていました。
児童館や公園など、どこへ一緒に出掛けても叫んで暴れ回ってしまう息子くんと外出することが辛かった時期には、家の中でふさぎがちになった時期もあった。
そして、療育に通うようになって気付いたのは、本当にさまざまな障害を抱えた子ども達がこんなにも同じ地域にたくさんいたんだっていうこと。
身体的な障害を抱えた子もいれば、息子くんと似たような症状の子、落ち着いてその場に留まれない子・・・いろんな障害があるんだと、子ども達を見ていて感じることです。
そのような障害を持った子達を今まで公園や児童館、スーパーなど普段行く場所でほとんど見かけたことがなかったな・・・と気付いたときに
グレーゾーン・障害を持つ子どもを育児中のママさんは、同じように家の中でふさぎがちになることも多いのかなと、感じていました。
特に、幼稚園が始まる手前の時期。
一歳半検診で「様子を見ましょうか」と言われて、そのまま様子を見ていたけれど、どうにも育児が困難だと感じる場面が多いとき(うちがそうでした)
ぜひ、思い切って市役所や市の発達支援センターに気軽に行ってみてほしいです。
「それが必要かどうかすらも分からない」人もいると思います。
私が、そうでした。
そういった助けがあることも分からなかったし、必要なレベルなのかが全然分からなかった。
だけど、育児が
「苦しいな」って思ったときに
「もう、無理かもしれない」って思う前に
そういった公共機関へ行くだけで、こんなにも大きな力を貸してもらえるのかと、きっと驚くと思います。それと同時に、肩にたくさん乗っかっていたものをいくらか一緒に担いでもらえることもあります。
まとまらないけど、お互いにがんばりましょう☆
私も、手助けを借りて、ようやく息子くんと歩き出せたところなのでまだまだこれからです。
ときどきは息抜きしながら、やっていきましょう(#^^#)
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