3000文字チャレンジ

書くということ。【3000文字チャレンジ】

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今日、スーパーでピーマンを買った。

「春だから、たけのこが食べたい」と思って、夕ご飯をチンジャオロースにしようと思ったのだ。

 

「ピーマン」をほそく刻んでいるときに、ふと「ピーマン」をタイトルに記事をかけるだろうか?とぼんやりと思った。

「てんぷらにするとおいしい」「中のワタを取り除くのがめんどう」「ワタを取り除いたあとに洗い流すのもめんどう」「ヘタをぶすっと中に押し込むとワタがきれいに取りやすい」「子どもたちはピーマンだけきれいに取り除く」「炊き込みご飯に入れたらどんな風味になるんだろう?」

ジュージューとチンジャオロースを炒めながら、こんなタイトルは?こんな見出しは?と、いつものように頭のなかでぱちぱちとキーボードを打っている。

 

頭のなかでぱちぱちとキーボードを打ったところで、フリーズしてしまうこともあれば、データが完全に消去されてしまうこともたびたびある。残っている保存データなんて、ごくわずかだ。

役立たずの、頭の中のパソコン。

「これはいいぞ!」と思い浮かんだアイディアだって、たちまち私の頭のなかにすうっと溶けていってしまう。

 

だから手帳にメモをとるわけなんだけれど、どんなにデータが消されていこうとも、わたしの頭のなかのキーボードは毎日ぱちぱちと文章を打っている。

家族で出かけてたのしかった瞬間も、おいしいコーヒーを飲んだときも、すごくいやな気分になった出来事も、ぼんやり散歩をしているときも。

 

ぱちぱちぱちぱち。

食べたものや浮かんだ感情や見た景色は、ぱちぱちと文章になる。

「これが職業病なんだろか?」と、ふと思うこともあるけれど、そんなことを思いながらも頭のなかでぱちぱちぱちぱち。

 

 

Webライターの仕事を始めてから、6年半。

いろんなクライアントさんやたくさんのレギュレーションとの出会い、自分が学んできたことも含めて、文章を書くときになんとなくの「枠」ができるようになっていた。

きっかりと定まっているわけではないんだけど、この枠のなかに収まればよしと思える、なんとなくの枠。どこかの参考書に載っているわけではないその枠は、仕事をするときにとても心強い味方になった。

 

夜の真っ暗なジャングルの中を歩いていくような初めての案件に取り組むときには、目的地までなんとかたどり着けるように方位磁石になってくれたりもする。

その枠に疑問を感じるたび、ばらばらにして組みなおして、少し離れたところから見たりして。その作業は、Webライターを続けるかぎり、ずっと飽きることなく続けていく作業なんだろうなあと思う。

 

 

この雑記ブログは、現在451記事がアップされている。

ひっそりと亀ペースで更新しているミュージカル特化ブログ(34記事)もあって、そちらは少ない記事数ながら、このブログの6倍ほどの収益がある。キーワードや最新の情報、ミュージカルファンのニーズも考えながら、そちらにはゆっくりゆっくり記事を入れてきた。

特化ブログを真剣に取り組んでみるとどうなるか?が最近、ぼんやりとわかったような気がする。

感染症がすっかり落ち着いたころには、半年に1回くらいのペースで実際の観劇記事も入れられたらなと夢見ている。

 

 

だけど、やっぱり私は、こちらの雑記ブログが大好きだ。

ほとんど収益化できなくても、「文章を書くっておもしろい」を改めて感じさせてくれる場所。

どんなに仕事が詰まっているときでも、このブログを気分転換にぱちぱちと書いていると気持ちがほっとする。あらためて「ああ、やっぱり書くって楽しい」って思わせてくれる。

 

そう思わせてくれる大きなきっかけになったのは、やっぱり「3000文字チャレンジ」の存在があったからなんだと思う。

「3000文字チャレンジ」との出会いは、大きな衝撃だった。

「楽しむこと」を目的に、文章を書く人が3000文字チャレンジには溢れている。年代も職業もちがう、まったく縁のない人たちが「文章を書いて楽しむこと」で繋がれる場所があること。

読んでためになる文章

思わず笑ってしまう文章

リズムが心地よい文章

思わずうなってしまう文章

創作で違う次元へと飛ばしてくれる文章

 

読んで、楽しんで、感想を伝えて。

またTwitterを動かし始めたばかりだった自分にとって、少しずつ少しずつ、書くことを楽しむ人達と繋がれていくことがうれしかった。

 

このブログのなかでなんとなくでできあがっていた「枠」をゴーーーン!!と勢いよく破壊してくれたのも、3000文字チャレンジャーさん達の存在だった。

 

 

では、あらためて私にとって「書くということ」ってなんだろう?

と問いかけてみると、書くということは「自由になること」なんだと思う。

 

書くということは、時間や性別を飛び越えることも、一瞬で巻き戻すことも、うんと遠いところへ飛び立つこともできる。書くということを通して、幼稚園児にも小学生にもおばあちゃんになることもできる。

特に、もう1つの亀ペースで更新している方の特化ブログで試していることだけれど「書き手を男性だと思わせる書き方」で書くことが、好きだ。女性らしさを感じさせない文章の方が、なぜか執筆のペースが速くなることもある。

幼いころは、男の子になることに憧れていた。

 

 

そして「ありがち」だと思われてしまうかもしれないけれど「耳をすませば」の主人公、月島雫が一心不乱に机に向かって書く姿を見て「自分もいつかこうなりたい」と中学生の私は自分を重ねていた。

はじめて創作のストーリーを書いてみたのも、そのころ。高校の受験シーズンなのに、私は大切なその時期にもくもくと初めての創作のストーリーを書いていた。

 

そして、今。

夜通しで執筆をしなければいけない時には、カロリーメイトのチーズ味をひっそりと机のそばに置いている。はじめての長編ストーリーを書いていた月島雫みたいに、ノートではないけれどパソコンに向かいながらカロリーメイトをぼそぼそと食べて牛乳を飲んでいる。

そうすると、心のなかでカントリーロードが流れるのだ。いつか夢見た景色を今、自分が歩いているんだと思うと、照れくさくもあって誇らしくもあって、うれしい。

 

 

今、長男が小学校ではじめての「書くということ」に取り組み始めている。

「あ」を書くのがとてもむずかしいようで、なんどもなんども「あ」の練習をしている。最後のはらうところを、長男はどうしても下に向かって、すうっと伸ばしたいらしい。先生から何度も赤ペンを入れられても直すことがむずかしいようで、毎日一緒に「あ」の練習をしている。

 

文字の練習に少しずつ慣れてきたら

文章を書くってむずかしいことだけど、とてもおもしろいんだよって伝えていけたらいいなあって思う。

文章を書くことで大冒険もできるんだよって、これから教えてあげたい。

 

 

ほんとうは、期間内にもっと早く投稿できたらと思っていたのに、いろいろと頭のなかがとっちらかってしまって、時間がかかってしまいました。

日にちをまたぎながらこの3000文字を書いていたので、文章につながりがないところもあります。でも、それも今自分に書ける3000文字なんだと思って、そのままにアップしたいなと思います。

 

 

ブログを楽しんでいる人達と出会えて、言葉を交わせて、今も繋がれている奇跡をもたらしてくれた3000文字チャレンジに心から感謝しています。

また、ふらりと過去お題にチャレンジさせてくださいね。

いつか、お題「ハンバーグ」で3000文字を書くのが今の目標です。

最後までお読みいただいて、ほんとうにありがとうございました。

これからも書くことで一緒に繋がれていけたら、うれしいです。

 

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